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 なお、利用可能な標準の中から、どのバ−ジョンを採用するかを決定するに際しては、次のような点に留意する必要がある。
 ?当事者の所属する業界におけるバ−ジョン選択の動向

 

 ?現行のバ−ジョンの改訂前のものとの互換性
 (注)互換性についての考慮
 UN/EDIFACTにおいては、1992年以降のバ−ジョンについては、原則的に、上位互換性をもって、定義が進められている。
 ?標準の使用頻度と更新に要する費用

 

4.メッセ−ジタイプ
 UN/EDIFACTのような現在利用できる「公共標準」の多くは、「メッセ−ジタイプ」と呼ばれる共通に使用されるビジネスドキュメントを形式化・構造化した方式で定義している。そして、メッセ−ジタイプは、指定されたメッセ−ジに含まれるべき情報を定義している。
 これらのメッセ−ジは、伝統的なペ−パ−ドキュメントの書式のように機能することが期待されている。例えば、売買取引の場合、これらのメッセ−ジには、注文書、見積依頼書、注文請書、送り状、送金通知書、変更注文書などが含まれる。
 定型的な取引を継続し、そこで交換される情報を熟知している当事者間においては、これらに関するメッセ−ジの使用を交換協定書において指定することを望むことになると考えられる。
 なお、UN/EDIFACT標準メッセ−ジ(UNSMs :UN Standard Messages) は機能中心に汎用性を持たせて設計されているので、メッセ−ジタイプに対応する個々のビジネスドキュメントは、必ずしも1対1の関係でなく、1対Nの関係で使用される場合も想定される。このような場合には一つのメッセ−ジタイプは既存の複数のビジネスドキュメントに対応して使用されることがある。例えば、通関関係の情報の処理に関しては、種々のドキュメントが関係しているが、実際にはEDIFACT標準メッセ−ジであるCUSDEC(Customs Declaration)とCUSRES(Customs Response)だけで処理される

 

 

 

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